2018-09-21から1日間の記事一覧

愚かだからさ

歪んだ視界の中で涙は一貫性のない暴力的行為。 我侭な生き物の首を跳ねていく皇女様が一番の我侭だったので首を跳ねられてしまいました。 バウンドする首。その顔は笑っている。何時でも彼女の至福の笑顔。どうせアタシには勝てないのよ、などと彼女は言っ…

ぬくもり

ぬくもり、というあたたかさそのものがわたしには解らない。 ヤケドをする程熱いものなどは解るのだけれど、何故か人間の体温とあたたかいものの差異が解らない。そう言ったら困った顔をした彼は、やけに敏感でいけない。 あたたかいものはあまり好きじゃな…

浮かばない船は無くて浮く必要の無いからだがある

風呂場の湯が、わたしのからだのにまわりに纏わりつく。皮膚が水の浸入を防ぐが、手を持ち上げて、静かな水面に雫をたらす。 欠伸をした。ぬるま湯が好きで、あまり温いと何故か熱いのが好きな彼に怒られるのだが、それでもぬるま湯が好きだ。眠たくなる。 …

ふたり

何時から二人に成ったんだろう。二人というのは、合理的ではない数字だ。わたしは何より、向き合うことを恐れているのに。 なあ、こんなはずじゃあなかったのに。二人になんか、成らなければ。 君もわたしを見捨てていれば良かったのに。もし見捨てられてい…