2018-07-27から1日間の記事一覧

獣みたいににっこりわらって

抱き締めても腕の感覚が鈍るのが怖い。これから彼女が逃げたとして私はそれをつかめない。手を出してはいけない。視界の広がる中に黒い髪の毛。うるさいな、黙ってほしい。口はいらなくて、声は兎に角私の背中をつつくだけだ。すべてアイディンティティー、…

芋虫

例えどのような形になったとしても己に手足など生えずそして生まれることもないのは若干の違和感を覚えつつも理解出来る脳味噌であると言う前提なのだからそういう風に出来ていたので若干の違和感というものは結局ただの勘違いだったのだということにした。…

がたがた震える命乞いのうた

足がすくんで立てない。世界が黒くてしょうがない。夢だと思って意味がない。全てに穿たれた穴が私を喰らいますこんにちわ!空虚な穴に挨拶を交わし声が吸い込まれていく。謀殺されるのは何時も企まなかった人たち。何も企まなかった人たち。行ったことない…

チョコレート

明日からまた消えていく日常。浪費されていく感情が静かに笑っている。 なんかようか。用が無いならきえろよ。消えろよ。お前は要らない。 四角い部屋の中の精神がゆっくり鎌首をもたげて笑う。 また笑うのか。そんなにわたしが可笑しいか。 ビタービターチ…

目を閉じておいた

起き上がるようなまなざしをした。起き上がらないままみつめ返した。見知らぬ誰かが素知らぬ振りで見つめ返してきた。目を閉じておいた。 世界が滅ぶと思う。多分神さまのせいじゃなくて自分のせいでもなくて誰かのせいでもなくて、自分がなにもしなくても、…