かぶりを振ることで応える

首を真っ逆さまにかぶりを振ると世界が流転した。つまりは否定という意味。

このまま流れるように転びまわりそのままもう脳みそ床にぶちまけてそのままつぶれてしまいたい気分だ。目蓋をひらく前にもとから眼球はずっとひらいている。ほんとうは閉じているのが正しい状態なのだろう。眼球に杭でも打ち込んで動きを止めたいと思う。

南極に火山はあっただろうか。いったことが無いので解らない。恐竜は絶滅したし、鳥はもとは蜥蜴だし、その足の鱗みたいなものをみるたびに眉間が歪むのだけれど。

異界に行く為に通らなければならない四角いもの。例えば赤い、解けないpuzzle。どちらかと言えば数学を必要としそうなその形に吐き気を催す。

願いごとは嫌いだ。私の本来の性格をみれば。ただ普段の私は私の本来の性格ではないので願い事をしなければならない、というほどのものでもない。

 

四角い牢獄の中に、誰か私を閉じ込めて欲しい。周りが森だとも山だとも海だとも空だとも気付かないような。世界から断絶された世界の中に閉じ込めておいて欲しい。

 

いつの間にか零れた吸い殻の形を保った灰を毛足の長い敷物に叩き込み踏み潰してすり込みながらなかったことにした。

誰か私を閉じ込めておいて欲しい。きっとそこでは何れ何がなくともきっと私は眠りに就くことができるのだろうから。